母がいない現実
昨夜、奄美の姉から電話があった。
新年の挨拶もあるが、母のことについての電話でした。
まだ家の方が片付いていないようで、昨日も片付けに行ったようです。
思わずところから、不要な鍋などが出てきたようで、かなりお疲れの様子でした。
奄美に残っているのが、一番上の姉だけなので、どうしても負担をかけてしまいます。
私の方でできることは、極力やりますが、家の片付けはどうしようもない。
電話で「その後夢とか見る?」と聞かれました。
以前私が母の夢を見たことを、兄弟に伝えていたので、それから夢に出てきたか気になっていたようです。
残念ながらその後は、一度も夢に出て来ていません。
夢を見た日にだけ、猫のドレミが私の胸元で寝ていたけど、それ以来はいつも通り股間の上で寝ている。
本当にあの時だけ、私を見下ろすように、胸元で寝ていたんですよね。
姉も母の夢を見ることは無いようで、「安心して旅だったのかもね?」と話していました。
でも、本当は姉は寂しいんだと思います。
本音を言えば、夢でもいいから会いたいんだと思います。
私や大阪の姉、東京の弟は母とは離れて暮らしています。
姉も一緒に暮らしていたわけでは無いけど、父が亡くなってから、一人暮らしの母にとっては姉が拠り所でした。
そしてそれは姉にとっても同じでした。
母の面倒を見て大変な面もあったけど、それだけ一緒に思い出を作って来た。
私は離れていて、現実味が無いけど、姉はモロに現実を目の当たりにしている。
きっと兄弟の誰よりも、一番心にポッカリと穴が空いているのは姉だと思う。
だからせめて夢の中ででも会いたいんだと思う。
母の遺影も、母の御霊も、そして母が使っていた携帯も、今は私の家にある。
姿形は無いけど、母は私の家に来ているようなもの。
奄美の母が住んでいた家は、もう母のいない空間になっているのです。
そこに行けば、在りし日の母の姿を思い出してしまうと思う。
母の葬儀の後に、福井のKさんから花の飾り物を頂いた。
ブリザードフラワーというらしく、生花の水分を特殊な液体で加工することで、その美しさを長期間保つことができるらしい。
Kさんは、母が天理教の関係で、大変お世話になった方。
天理教の施設でひと月ほど、苦楽を共にしていました。
もう10年以上経ちますが、それ以降も年賀状のやり取りなどをしていたようです。
葬儀後に母の永眠を知らせたので、わざわざブリザードフラワーを送って来られました。
母は花が大好きだったので、遺影の前に飾っています。
きっと喜んでいることでしょう。
お礼の電話を入れた時に「8月に一度電話で話しました」とおっしゃっていました。
8月といえば、母が倒れる寸前。
携帯に電話したら、電話に出てしっかりとした口調で話したそうです。
その際に、「施設を出たら長男のところに行くので楽しみ」と言ったらしい。
Kさんは施設を出て、本当に私のところに母が来ると思っていたようです。
実際は施設から出ることは無理だったのですが。
母はボケも入っていたので、ボケていたのか?
それとも自身の最後を悟っていて、御霊となって家に来ることを言っていたのか?
現に今は両親とも私の家に御霊がある。
母が望んだ形かわからないけど、寂しくはないと思っています。
猫も三匹いるし(笑)
今は奄美の姉のことが心配です。
きっと心にポッカリと穴が空いていると思う。
母のことで、まだまだ兄弟で相談することもあるので、またZoomででも顔合わせしようかな。