toggle
2023-03-02

地域コミュニティーが鍵だと思う

埼玉県で起きた17歳の高校生による中学校襲撃事件。
「誰でも良いから人を殺したかった」と話している。
そして近隣で起きていた、猫の殺害にも「自分がやった」と供述しているようです。

学校襲撃の事件といえば、平成13年に起きた、大阪府池田市の小学校襲撃事件が思い起こされる。
この事件を機に、学校のセキュリティは強化され、固く門を閉ざすこととなった。
地域から学校が閉ざされ始めたキッカケだったと思う。

本来学校というのは、校区の中心的存在で、地域の人々の支えがあって学校が成り立っていた。
しかし、地域性が薄れ、不審者が増えてくると、学校は地域と距離を取らざる得なくなって行った。
そして子どもたちの安全を守ために、PTAやボランティアで見守りが行われるようになっていった。

私の住む天理市では「みんなの学校プロジェクト」が進められています。
簡単に言うと、地域住民が集まる公民館の機能を、学校に集約していこうという流れ。
コミュニティースクールが導入されて、学校運営を地域と学校が協力して行なっていくことになっている。
その観点からも、みんなの学校プロジェクトは、先を見据えたプロジェクトだと思う。

ただ、一筋縄にはいかない。
なんせ地域のコミュニティーが崩壊している。
これは全国的に言えることだと思います。

昔のような、地域性は影を薄め、同じ町内でも知らない人だらけ。
私が子供の頃に住んでいた奄美では、町内が大きな家族のようなものでした。
行き交う人、みんなが知り合い。
だからよそ者が入ってくると、すぐにわかるし、不審者なんていようもんなら、すぐに話題になる。

でも、今住んでいる町は、300世帯ほどありますが、知っている人はごく一部。
自治会役員をしていた私でさえどうですから、一般の人々は、本当に知らない人だらけだと思う。
そんな振興住宅街と昔ながらの旧村が入り混じった校区なんです。

地域が大きな家族のような町だったら、きっと犯罪も起こりにくいと思う。
そして犯罪者も育ちにくいのではないだろうか。
最初から犯罪者として生まれてくる人はいません。
育っていく環境で、残念ながら犯罪者となってしまう。

地域コミュニティーが復活すれば、犯罪者が出てくる割合も減っていくと思います。
どうやって地域コミュニティーを復活させるか?
それが最大の課題ですね。

学校を中心に、さまざまな人々が集まって、知恵を出し合う。
少しずつでも、地域が元気になる取り組みができれば。
難しいことだけど、一歩ずつ進めてみたい。

関連記事