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2025-01-26

落語から生まれた映画

昨日は、朝一は倫理の清掃活動。
本当は次女の剣道稽古にも付き添いたかったのだが、次の予定と被るために、稽古は嫁さんに行ってもらった。
今回は自衛隊基地内での稽古にお誘いを受けて、午前中稽古に行って来たようです。
話を聞くと、稽古の後に飛行機の見学などもさせてもらったみたいで、自衛隊好きの嫁さんにとってはラッキーだった模様。

お昼からは、育友会で講演会に出席。
嫁さんがジムニーで出ていたので、私がプリウスに乗っていくと、息子が動けないので、息子に送ってもらった。
今回の講演会は、落語家の笑福亭鉄瓶さん。

先週の育友会行事も、落語から学ぶ言葉の選び方・使い方として、お笑い教育家のじゅげむさんに来ていただいた。
最近落語づいています。
講演会は落語を聞くわけではなく、「小・中・高校生の未来を考える集会」という講演会で、講師に笑福亭鉄瓶さんが選ばれたというわけです。

笑福亭鉄瓶さんは、香芝市出身の落語さんで、笑福亭鶴瓶さんのお弟子さんです。
香芝市出身ということも、講師選定の理由だったのかも。

PTAの講演会って、どうしても教育的な講演会が多くて、小難しい話が多い。
だからどうしても眠くなってしまいがち(笑)
昨日も朝が早かったので、めっちゃ眠い中、講演会に向かった。
講演会が始まるまでに、いろんな人の挨拶があり、その時は思いっきり居眠りしてしまった(笑)

でも、講演が始まると、やはり落語家です。
話が面白くて、どんどんと話に引き込まれて行きました。
講演のタイトルは「師弟関係から学ぶ愛 落語から得る人情」。
師匠である鶴瓶さんとの面白い話から始まり、さらに鶴瓶さんの師匠との話など。

とても印象に残った話が、「運が良かった」って思うことの話でした。
落語家でもお笑い芸人でも、売れる人とそうでない人の差について。
「運が良かった」というのは、多少の運もあるけど、本当はそうではないという話。

運と言うのは、ある日突然やってくる電車のようなもの。
その電車に飛び乗ることができるかどうかだと言う。
運を掴む人は、常日頃から、その電車に乗るための準備をしている。
何もしない人は準備をしていないので、その電車に飛び乗れない。
電車が来たことすら気づかないのかも知れない。

似た話があって「チャンスの神様」って話がある。
チャンスの神様は、常に走っていて、前髪しか生えていない。
後ろ髪が無いので、後から掴もうとしても、掴めないと言う。
チャンスの神様が来たら、急いで前髪を掴めと言うこと。
つまり常日頃から、アンテナを張り、チャンスを捉える準備をしていないと行けません。

だから努力をしていない人のところには、チャンスも来ないし、来ても気づかない。
運という電車が滑り込んで来ても、準備をしていなければ、乗り込めない。
日頃から努力することが大事という話でした。

もうひとつ、最後に話していたもので、感動的な話が。
鉄瓶さんは、一般の方の人生を落語にしているみたいで、「ノンフィクション落語」を披露している。
その中のお一人の話がとても感動的でした。
「西畑保」さんと言う実在する方のお話でした。

西畑さんは現在80歳をこえる方。
幼少の頃は、とても貧しくて、さらに家が山奥だったため、学校まで歩いて片道2時間以上の道のりだったそうです。
そのためか、学校でいじめられて、さらにあろうことか先生も差別していた。
そして小学2年生で、学校に行かなくなってしまう。

さらに悲劇が西畑さんを襲う。
母が亡くなってしまいます。お父さんはいますが、実はお父さんとは血が繋がっていない。
お父さんは再婚しますが、当然新しいお母さんとはうまく行きません。

そして中学生になる頃に「ここで仕事教えてくれるから働いたらどうだ」と、お店を紹介されます。
後になって気づいたのですが、それは家を追い出されたと言うことでした。
ここから孤独の人生が始まります。

西畑さんのさらなる悲劇は、小学2年生から学校に行っていないので、文字の読み書きができないこと。
だからお店でも、わざと注文の電話を取らされて、文字が書けないのを笑われるいじめに遭います。
そうして店を転々として、ようやく寿司職人の道に着きます。

そんな中、寿司屋の師匠から見合いの話が舞い込みます。
気が向かないままお見合いしましたが、相手に一目惚れしてしまいます。
それが奥さんですが、実は字の読み書きができないことを、黙って結婚します。

長年の結婚生活で、なんとかバレずにやって来ましたが、ある日ついにバレてしまいます。
でもそこで奥さんの放った一言が感動でした。
「今まで辛かったやろ、なんで早よ行ってくれんかったん?」「今日から私があなたの手になるわ」

夫婦で文字の勉強に取り組むけど、今まで勉強をしたことがない西畑さん。
1日いっぱい仕事して、クタクタになって帰ってきて、そこから勉強。
やはり無理があり、文字の読み書きはできないまま。

それでも60歳になって退職してから、夜間学校に通い、ようやく文字の勉強ができるようになりました。
そして覚えた文字で、奥さんにラブレターを書きます。
この物語を「ノンフィックション落語」にして、さらにそれが映画化されています。

「35年目のラブレター」3/7(金)全国公開です。
鉄瓶さんは、自分の落語がこうやって映画になってとても嬉しいと語りました。
そして続けて「主演は笑福亭鶴瓶です。なんでやねん!」と言って笑いを誘いました。

晩年の西畑さんを、笑福亭鶴瓶。
奥さん役を、田原知世。
若き頃の西畑さんと奥さんを、重岡大毅と上白石萌音という豪華キャスト。

映画のサイトで、予告編も見れます。
興味のある方はぜひ。
https://35th-loveletter.com

笑いあり感動ありの講演会でした。
最近落語の話題が続いています。
落語の笑いって、時間がゆったりしていて、すごく和みます。

でも、生で落語って観たことないんですよね。
ぜひ一度観てみたいです。

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