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2024-10-10

マングースから猫へ

久々に故郷の奄美大島の話を。

奄美大島には天然記念物の「アマミノクロウサギ」が生息しています。
でも、私は一度も見たことがありません。
アマミノクロウサギは警戒心が強く、滅多に人前には姿を現さない。

そしてアマミノクロウサギが生息する場所は山の中。
つまりはハブの生息地と同じです。
だからアマミノクロウサギを見たいと思ったら、ハブに遭遇する覚悟が必要。
今はアマミノクロウサギのツアーなどがあるらしく、かなりの高確率で見れるらしいです。

以前は本当にアマミノクロウサギは絶滅の危機になっていました。
それはマングースの被害が大きかった。
奄美には本来マングースは生息していません。
昔、人が持ち込んでしまったらしい。

マングースはハブと戦い、ハブを獲物にする。
でもそれは、マングースにとっても命懸け。
昔の奄美の人たちは、ハブ退治にマングースを放ったようです。

しかしマングースにしてみれば、命懸けでハブを狙うよりも、より安全なアマミノクロウサギの方が狙いやすい。
その影響でアマミノクロウサギの数は減ってしまいました。
奄美ではハブセンターで、ハブとマングースの戦いのショーをやったりしていました。
今でもやっているのか不明ですが、昔一度だけ見た記憶があります。

そのマングースですが、駆除されて、完全に奄美からいなくなったようです。
一時期は駆除は不可能と思われていたようですが、長年の活動が実を結びマングース根絶が宣言されました。
元々はハブ駆除の目的で、人間が持ち込んだマングース。
マングースだって生きるために、他の動物の命を狙います。
悪いのはマングースではなく、マングースを持ち込んだ人間の方。

一方奄美では、今新たな問題も起きている。
それは猫。そうです猫です。
「ノネコ」と呼ばれる猫が増えているらしい。

それは野良猫とは違い、完全に野生化した猫。
元々は人間が飼っていた猫が、野良猫となり、次第に山に入って行って繁殖している。
放っておいたら、完全な野生化した猫になってしまいます。

これも今対策されていて、ノネコの捕獲が進められているようです。
しかし猫の繁殖力の方が上回っているようで、なかなか難しい現状のよう。
こちらも私たち人間の身勝手から起きたことですよね。

持ち込まれたマングースにも、野生化した猫にも、何の罪もありません。
全ては私たち人間の行いから起きた問題。
我が家には、とても野生化にはなれない、完全な家猫が3匹います。
ペットを飼うということは、命を預かるということ。
最後まで責任を持って飼いたいと思いました。

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