toggle
2025-03-27

AIに想いは入れられない

近年のAIの進化は、本当にすごいですね。
私の仕事にもAIは深く関わって来ます。
最近は素材集で見つけにくような写真は、AIで生成したりすることもあります。

これまでは、いろんな写真を組み合わせて、合成したりしていましたが、AIでイメージに近いものができれば、それを使います。
他にも便利だなと感じたのが、画像をクリアにしてくれるAI。
ぼやけた画像を、鮮明な画像にしてくれるAI機能。
解像度が低い画像は、通常どれだけ拡大しても使えない。
しかしAIを使うと、ぼやけた画像を鮮明にしてくれる。
これは本当に便利だなと思いました。

他にも動画を生成したり、文章を作ったり、AIはいろんなことをしてくれます。
便利ではあるけど、使い方を間違えると人間が使われるようになりかねない。
あくまでも道具の一つ。表現の手段の一つです。

自動で何でも作ってくれるのは、便利ではあるけど、出来上がってきたものには想いが入っていない。
料理で例えるなら、レシピ通りに寸分の狂いもなく、仕上げてくれたとしても、そこには料理に対する想いが入っていない。
人が想いを込めて作るから料理は美味しい。
そして一流になれば、レシピを元にアレンジができる。

例えば、その日の気温や湿度、またお客様の年齢などによって、微妙に調整ができる。
それってやっぱりAIにはできないこと。
チラシ一つ作るにしても、「誰に何を伝えたいのか?」で、表現方法は変わってくる。
AIでそれらしいものは作れても、細かな調整はまだまだ難しいだろう。

「居酒屋さんのチラシ作って」とAIに頼めば、きっとそれらしいものは出来るだろう。
でも、そこから先の、「どんな想いを伝えたいのか?」になってくると、AIでは無理だと思う。
それはチラシを作ろうと思っている人が、どんな想いを持っているのか?が重要になってくる。

私はこの仕事をしていていつも思うのは、私の仕事は「ゼロから形を創ること」であるということ。
クライアントから「チラシ作ってください」と依頼されて、まず尋ねるのは「誰にどんな想いを伝えたいのか?」です。
そこがわからないと、チラシに想いを入れることが出来ません。

そして感じるのが、クライアント自身が「誰に何を伝えたいか」がわからないことが多い。
意外に自分のことって、自分ではわからなくて、人から伝えられて気づくことってありますよね。
それと同じで、クライアント自身が、そのお店の良さなどが意外とわかっていなかったりする。
なので、打ち合わせの中で、いろいろ話をしながら、その辺りを探っていく。
話している中で、クライアントの考えや想いが見えてくることが多い。

見た目にそれなりのものは、AIでいくらでも作れます。
でも、なぜそのチラシなのか?と聞かれれば、そこにコンセプトはありません。
AIではゼロから形は生み出せないと思うのです。

ゼロから形作るには、そこに想い・気持ちを入れないと、生まれてこないと、私は思っています。
でも、AIで作ったそれなりのものでOKとされてしまえば、そもそも私の仕事なんて不要なものになる。
最近はCanvaでテンプレート使えば、それなりのものはいくらでも作れますからね。
それでOKとなれば、私の出番はありません。

AIは便利だけど、使い方次第だと思います。
全てAIに丸投げして、出来上がったものには、気持ちは入っていません。

AIのますますの進化。
これから先、どんな時代になっていくんでしょうね。

関連記事