全国的に広がってほしい
私の住む天理市では、「ほっとステーション」という取り組みがあります。
「子育て支援・相談センター」として機能しており、開始して半年で150件の相談がありました。
ほっとステーションの始まりは、教職員の負担軽減目的でもありました。
今、学校の先生方は、さまざまな業務に追われています。
加えて人手不足で、先生方も疲弊しています。
さらに保護者の対応で振り回されることもある。
心身ともに疲弊してしまい、休職したり、そのまま退職してしまう教職員も少なくありません。
それは我が天理市でも同様に抱えていた問題です。
実際、次女の中学1年生の時の担任の先生は、1学期途中で休職して、そのまま退職してしまいました。
とても明るくて子供受けのする若い女性の先生でした。
次女も大好きで、休んでいた時は、とても心配していた。
2学期になったら会えると思っていたら、そのまま退職と聞いて、とてもショックを受けていた。
その担任の先生の退職理由はわからないので、安易には言えませんが、心身ともに疲弊している先生が多いのは現実です。
そこで天理市では、ほっとステーションを立ち上げました。
保護者の対応を、学校の担任の先生が全て受け持つのではなく、ほっとステーションが窓口となる。
保護者の一部には、威圧的な態度で迫ってきたり、無理難題を担任に吹っかけてくる者もいる。
いわゆるモンペ(モンスターペアレント)ってやつですね。
モンペの対応に疲れ切ってしまって、精神を病んだり、体調を崩してしまう先生も実際にいる。
これまではモンペの対応を、学校の先生だけで処理してきた。
現状のままでは学校現場が潰れてしまう。
また、逆に保護者も学校に言いにくいことがあったとしても、それを言えるところが無い。
悶々としてある程度我慢していた保護者が、ある些細なことでキレてしまい、学校に怒鳴り込む。
そんなこともある。実際似たような現場を、私も体験しています。
最初から問題があるのではなく、ちょっとした些細なボタンのかけ違いが、だんだん大きな問題へと膨れ上がっていく。
その解決は当事者同士では、どうにもならない。
やはり第三者が介入するのがベスト。それがほっとステーションの役割。
最初は「先生と話せなくなるのか?」とか「どこからほっとステーションの事案になるのか?」など、不透明な部分もあり、現場も手探りで始めた感じでした。
しかし今は、「何かあればほっとステーションへ」という安心感がある気がしています。
それは学校側だけではなく、保護者も同様の安心感があると思う。
昔は三世代同居が普通で、近所も顔馴染みで、地域全体で子育てしていた時代でした。
子育てに悩んだとしても、周りに経験者がたくさんいて、アドバイスをもらい安心できた。
しかし現代は、核家族化が進み、近所も知らない人が大半。
子育てに悩んでいても、相談できる人がいない。
その相談相手が学校の先生になっていた可能性は高い。
しかし、学校の先生の仕事は、子供たちの学習です。
少々の相談なら良いけど、学校の先生に助けを求められても、その対応は無理です。
まだ始まって1年も経っていませんが、その取り組みが注目されています。
さまざまな自治体から視察に来たり、問い合わせがあるようです。
なんと、あの高市早苗議員のYouTubeでも紹介されていました。
天理市は高市氏の選挙区で、地元でもあるので、地元自慢として話していました。
【高市早苗YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/watch?v=5TH3RjPg6ok
文部科学省も、国のモデル事業になり得るとして注目しています。
みんなが“ほっと”して暮らせるように。
全国的に、この「ほっとステーション」の取り組みが広がることを期待しています。